何とノロ超え!わずか50個の菌で感染
腸管出血性大腸菌感染症
【病原体は】
ベロ毒素を産生する大腸菌で、
長さ2.5マイクロメートルです。
周囲に鞭毛が見られます。
170種類程度ある中で、
重症化するものは0-157とされています。
人間は、わずか50個程度で感染する第3類感染症です。
【死亡率は?】
溶血性尿毒症のような重篤な症状が出ると、
致死率は5%ほどにもなります。
【主な媒介者は?】
牛などの動物の腸管に潜む菌で、
加熱不十分な肉やレバーを食した人へと移ります。
二次感染としては、感染者が接触した食品や便に
手洗い不十分から起こる糞口感染があります。
また、牛舎などで発生するイエバエ類イエバエが、
この菌の運び屋としても挙げられています。
【主な症状は?】
症状は、潜伏期間は5日程度で、
激しい腹痛と水様便に何度も陥り、血便になります。
そのうち10%未満の人が、
溶血性尿毒症や脳症などの重篤な合併症が発症します。
【ワクチン接種について】
ありません。
【これが大事】
① 生肉や加熱不十分な肉類を食べないように、
また食品従事者は食べさせないように努めましょう。
② 乳幼児から小児や高齢者のような、
抵抗力の弱いハイリスクグループの方は、
重篤症状になりやすいので、くれぐれも注意しましょう。
③ 有症状患者の場合は、医師の診断により
感染のおそれが無いと認められるまでは、外出禁止となります。
④ 学校給食センター、介護施設の厨房、
食品工場などでは、必ず衛生害虫の防除に努めましょう。
消毒効果のある石鹸水で手洗いを行い、
アルコール消毒で予防しましょう。