脅威!放置したら100%の致死率
ペスト(黒死病)
【病原体は】
卵円形をしたグラム陰性の
小桿菌(しょうかんきん)で第1類感染症です。
【死亡率は?】
放置してしまうと、100%の致死率といわれます。
【主な媒介者は?】
クマネズミや野生のげっ歯類に寄生している細菌が、
ノミ(特にケオプスネズミノミ)が媒介して、
人にペストを起こします。
まれに、感染している哺乳類から人にも傷口を介して伝染します。
また肺に感染した場合は、
せきによって簡単に感染するので厄介です。
【主な症状は?】
① 腺ペスト
症状は、潜伏期間7日までで、高熱・頭痛・悪寒・
おう吐・筋肉痛・倦怠感・不快感などが生じます。
リンパ節は、大きく腫れ壊死し敗血症を起こし死亡します。
② 敗血症型ペスト
急激なショック症状、
手足の壊死、昏睡、その後2~3日で死亡します。
③ 肺ペスト
潜伏期間は2~3日で、
高熱・頭痛・おう吐・呼吸困難を起こします。
肺に菌が入り、肺炎を起こし肺胞が破壊され死亡します。
【ワクチン接種について】
現在は、使用可能なワクチンはありません。
【これが大事】
① 致死率が非常に高い感染症ですが、
現代は、治療できる抗菌薬があるので、
早期対処で回復します。但し、副作用もあり、
新生児~小児までは安全性も確立されていません。
② 肺ペストは人のせきでうつります。
肺ペスト流行地域には行かないようにしましょう。
アメリカ、アジア、特にアフリカ南部に行かれる際は、
必ず事前情報を入手して下さい。