共存のむずかしさ
皆さん、こんにちは。
生活環境ドクターのミスズマンこと美鈴環境サービスの鈴木です。
サギ大量死のニュースから考える、人と自然の距離
「107羽のサギが死んでいるのが見つかった」
富山市で起きたこの出来事は、病気や汚染ではなく、人の行動が直接の原因でした。
巣を作っていた木が伐採され、幼鳥は親鳥からエサをもらえず、さらにカラスや猫などの外敵、猛暑による体力消耗で命を落としました。
私たち美鈴環境サービスは、このニュースを「人と自然の共存のむずかしさ」を考えるきっかけとして受け止めています。
美鈴環境サービスの経験から
私たちが現場で最もやってはいけないことは、次の2つです。
害虫の駆除を優先しすぎて、人の安全を後回しにすること
強力な殺虫剤で、対象害虫を根こそぎ駆除してしまうこと
①は一見当然のことに思えますが、実際の現場では判断が揺らぐことがあります。
例えば、奥様が害虫被害で健康を損ないかけており、最初は安全を優先していたものの、被害が続く中で「もう強力な薬を使うしかない」となってしまうケースです。子どもやペットがいる環境でも、安易に過剰な薬剤使用を選ばない──この冷静な判断こそがプロの責任です。
②についても同じです。
対象害虫を1種類だけ根こそぎ駆除してしまうと、生態系のバランスが崩れます。だからといって駆除を手抜きするのではなく、お客様の生活空間に出没させない状態を保つことが、私たちの技術の真価です。この影響は捕食者や他の生物だけでなく、山や川、草木といった自然環境全体にも及びます。
現場では、
目配り(状況を広く見る)
心配り(人と自然双方への配慮)
気配り(お客様の不安に寄り添う)
手配り(適切な方法・資材の手配)
を欠かさないことが、結果的に人の安全と環境保全の両立につながります。
外敵と環境変化のダブルパンチ
巣を失ったサギの幼鳥たちは、外敵(カラス・猫)からの攻撃を受け、さらに暑さで体力を奪われました。野生動物にとって、住処と食料源を同時に失うことは致命的です。
害獣対策の現場でも、追い払うだけでなく「別の安全な居場所」を確保する視点が欠かせません。
都市と自然が近い日本だからこそ
日本の多くの都市は、自然環境と隣接しています。
公園、河川敷、農地──これらは人の生活空間でありながら、多くの野鳥や野生動物にとっても重要な生息地です。
私たちのような建築物ねずみ・こん虫防除業を登録をしている害虫駆除業者は、害鳥・害獣対策の際、
✅ 生態に配慮した駆除法
✅ 営巣期の回避
✅ 繁殖や育雛(いくすう)への影響軽減
を意識しています。
「共存」のための準備と情報共有
今回のニュースは、現場の判断と生態知識の不足が原因の一つと言えます。
行政、専門業者、市民が情報を共有し、「この時期にこの木を切るとどうなるか」を理解していれば、結果は違ったかもしれません。
美鈴環境サービスでも、施工前に現場環境や周辺生態を調べ、必要に応じて時期をずらす提案を行っています。
命を守る選択を、人の側から
野生動物は、自ら環境を変えることができません。変えられるのは人間だけです。
だからこそ、私たちは作業や対策の一つひとつに「命を守る選択」を組み込みたいと考えます。
害を減らすことと、命を守ることは両立できる。
それを実現するのが、プロの責任です。
自然と人の「いい距離感」を
今回のサギ大量死は、防げたはずの悲劇でした。
私たちはこの出来事を忘れず、人と自然が無理なく共存できる環境づくりを続けていきます。



