殺虫剤原体の理化学的性質とは
こんばんは。
私たちが、いや~な害虫を駆除するために使っている殺虫剤。
その原体というものは、固体または液体ですが、
薬局やホームセンター(HC)でお目にかかることはありません。
原体の比重、つまりその質量と同体積の4℃の水との質量比は、
1より数値が高いものがほとんどなのです。
早い話、水に沈むということです
では蒸気圧はというと、
原体表面から蒸気(気体)が出る時に、周りを押しのけようとする力です。
一般に沸点の低い化合物は蒸気圧が高いとされています。
有機リン剤と呼ばれるものでは、ジクロルボス、
ピレスロイド剤では、トランスフルトリンが
比較的高いと言われており、
つまりこれらは燻煙剤や蒸散剤に適している
ということになります。
溶解性は、水に溶ける性質のことで、
殺虫剤の原体は、ほとんどが水に不溶または難溶であります。
水に1%以上溶ける成分は100のうち2~3しかないともいわれております。
安定性に関しては、
殺虫剤の有効成分は、10年以上安定な化合物であることが前提とされています。
また製剤についても、室温保存2年間で有効成分量の低下を
10%以内に抑えなければなりません。
従って、上記に挙げた形状、比重、蒸気圧、溶解性、安定性
これが理化学性質ということになります。
今日は、ここまでです。