食の安全は職の安全
こんばんは。
厚生労働省が、食品衛生管理の国際基準である
HACCP(ハサップ:危険度分析に基づく重点衛生管理)
の導入を、食品関連の企業に対して段階的に義務化する方針を固めました。
来月にも有識者による検討会で、
対象品目や時期の計画づくりに着手し、
早ければ来年から食品衛生法改正などを行われます。
現在の中小企業の導入率は3割。
そこで、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、
食の安全をアピールするためにも、
国際的に信用される衛生管理への転換が急務と判断されました。
HACCPは、もともと米国で宇宙食の安全確保のために開発された手法です。
加熱の温度が低すぎたり、
異物が混入したりして、
食品の安全に問題が生じないように、
『点検と記録』
を徹底することのが特徴です。
これは、経営のマネジメントでも必要なことであり、
食品に携わる企業さまは、
その一角がHACCPのような食品衛生になります。
日本では、食肉や水産食品などについて、
加熱の温度や時間などの 『製造基準』 が定められているものの、
その基準が守られているか否かのチェック方法までは、決められていません。
現状では、安全性の確認は、
食品衛生法が事業者に義務付けている一部製品の抜き取り検査に頼っています。
自主的にHACCPを導入してしている魚肉練り製品のメーカーでは、
蒸し器での加熱が足りない場合、
かまぼこなどに
食中毒菌が残る可能性があるため、
温度計を中心部に刺し、
80℃で20分間といった基準が守られているか確認しておられます。
また、金属探知機を通しての異物混入の調査も欠かせません。
事業者が異常に気づけば出荷を止めることができ、
記録を残すため原因究明をしやすいです。
この究明が、何事も大切なのですよね。
さて、このHACCP導入率ですが、
2014年度の農林水産省の調査では、
食品の売り上げが、
50億円以上の大手企業で 87%
中小企業では 34%
1億円未満の小規模事業者は、14%
私が驚いたのは、中小企業の34%
これは、低いですね。
しかし、いくら導入しても机上のルールだけではいけません。
監査前だけ、必死に対策しているところもありますが・・・。
しかし、中小企業には厳しいアベノミクス社会。
机上のルールになるのは間違いないですね。
『 食の安全 』
中小企業が導入できる体制づくりを整えてください。
かたや、廃棄物を転売するなんて、信じられませんよね(-_-;)
一部読売新聞より