排煙窓が背負う10個の問題点
こんばんは。
今日は、ノウハウコレクションの1つをご紹介。
冬期になると、食品工場ではある問題が発生します。
外気温が急激に下がり、室内が温かいと出るもの。
それは、カビです。
特に、窓ガラス周辺には結露が発生し、 食菌性の虫がでます。
テントウムシダマシ・ヒメマキムシ・コキノコムシ
そして、チャタテムシ。
チャタテムシには、さまざまな種類があり、
中には無翅と有翅が存在します。
従って、床置きトラップだけではなく、ライトトラップでの検査も必要とされます。
特に水や蒸気を使用される工場関係に於きましては、
有翅のタイプが大発生することがあります。
このチャタテムシの有翅が営巣する箇所は、
水分とカビの発生しているところが多いので、
写真のような窓関係は、必ず検査が必要になります。
中でも排煙窓。火災時にしか開けることのない窓に関しては、
従業員の方々も間近でご覧になったことが無いと思います。
この排煙窓は、非常に曲者であり、
1度開けると、次に閉じる時にパッキンの劣化や錆びなどが原因で、
隙間が開いていたりすることもあります。
そうすると、ユスリカなどの外部発生虫をはじめ、
問題のチャタテムシも侵入し、内部発生となるわけです。
では、曲者と呼ばれる排煙窓の特徴をいくつか述べたいと思います。
① 排煙窓は、たいてい高所にあるので点検しないことが多い
② 天井タイプの場合は、さらに点検できない
③ 清掃エリアに含まれていない
④ 必ず閉まっているという固定観念がある
⑤ 工場に侵入した虫が、太陽による紫外線の当たる排煙窓に集まる
⑥ ⑤に集まった虫が死虫となると、上から落下してくる
⑦ クモの巣が張りやすい
⑧ 蒸気の上がるエリアには、100%カビが出る=チャタテムシが発生する
⑨ 高所のため、殺虫剤の使用が制限される
⑩ 火災時に開かないといけないため目張りができない
従って排煙窓は、非常に問題を背負っている窓ということがお分かりだと思います。
毎月、点検を行う場所ではないと思いますが、
チャタテムシに関しては、モニタリング結果に応じて見るべきポイントの1つだと考えます。
虫は、私たちが掃除しない場所や出来ない場所に
潜んでいることを忘れないようにしないといけませんね。